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新静岡再開発プロジェクト

UPDATE:2024.02.01

前身の「新静岡センター」の閉店から2年8カ月を経て、2011年10月に開業した静岡市中心部の複合商業施設「新静岡セノバ」。地上9階、地下1階建ての本施設は、県内初出店の大手テナント等が入り、1階には静鉄電車の新静岡駅に直結、併設のバスターミナルにはしずてつジャストラインのバスが乗り入れています。グループ一体となり”静岡の顔”をつくりあげた不動産総合ディベロッパーとしての仕事をご紹介します。

この記事でわかること

  • 静鉄の不動産総合ディベロッパーとしてのまちづくり
  • 静岡市都心部の新たな魅力創出のストーリー
  • プロジェクト担当者の仕事やまちづくりにかける想い

不動産総合デベロッパーとして

 

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土地・建物といった不動産を扱う不動産業界には、不動産を売りたい人・買いたい人、又は貸したい人・借りたい人を繋げる「仲介事業」、オフィスビルやマンションをつくり、企業や人に貸す「賃貸事業」、それを売却する「分譲事業」など多岐にわたっていますが、これらは不動産業の事業の中の一部にすぎません。

その中で、デベロッパーとは主に企画・開発をメインとしている存在です。

たとえばある土地に、商業施設を開発し、訪れるお客様に楽しく買い物をしてもらう、また、人の回遊などを考えインフラを整備する。不動産商品も多岐にわたっていて、オフィスビル、商業施設、マンション、ホテルなどさまざまな種類があります。

私たちは不動産総合デベロッパーとして、これらの不動産商品を幅広く扱い、まさに、街をつくる仕事を手掛けているのです。

 

 

プロジェクトの方針

 

新静岡再開発プロジェクトは、不動産総合デベロッパーとして、新静岡センターの老朽化に伴う建替えに合わせて、様々な課題を解決しようと考え、以下の開発コンセプトと、4つの開発方針を立てました。

 

<開発コンセプト>
「静岡市都心部の新たな魅力創出・まちづくりに貢献するターミナル一体型再開発」

 

<開発方針>
① 既存建物の建替えと公共交通ターミナルとの一体再開発による都心の新しい魅力づくり
② 中心市街地の活性化。歩行者回遊性の向上に貢献する都市拠点の形成
③ 公共交通の利用促進に貢献する快適な鉄道・バスターミナルの整備
④ 敷地の整序と有効活用による安全で快適な歩行者空間の創出

 

開発担当者インタビュー

当社だけではモノづくりはできません。建設会社、設計会社、デザイナー、広告代理店など、多くのスペシャリストに協力を仰ぎながら、共にプロジェクトを前に進めていく中、デベロッパーという立場で、責任をもってプロジェクトを成功まで導く役割を担った社員に当時の想いなどを語ってもらいました。

 

大賀 了

静岡鉄道(株) グループ経営戦略室 室長 大賀 了

 

Q1.プロジェクトにおいて担当した業務は?

新静岡再開発プロジェクトのソフトに関わる業務を担当しました。具体的には、できあがる施設を有効活用して収益を最大化すべく、商業施設をどのように運営していくかを企画推進する業務に携わりました。いわば、「ハコ」としての施設に「命」を吹き込む仕事です。

新しい商業施設は一般的に、建設工事と並行して開業の準備をしなければなりません。代表的なのがテナントリーシングです。私たちが作った新静岡セノバでも、まずもって商業施設のコンセプトを定めた上で、ゾーン別のターゲットや回遊性など様々な要因を考慮して店舗構成のイメージを固めていきます。これに基づいてリーシング、具体的な出店者様へのアプローチを展開し、最終的に150以上の出店者様とそれぞれ出店契約を締結したうえで店舗内の工事に着手するというわけです。

 

ここまでの一連の流れにおいては、不動産に関する知識はもちろんのこと、マーケティング・財務・法務といった広範な知識や、段取り力や交渉力といったスキルが求められます。また、施設の開業にあたっては、開業販促といって、開業に向けて気運を盛り上げていくための仕掛けも非常に重要です。

 

運営サイドの業務は、セノバ開業までの道筋を作るだけでなく、開業後の施設運営のスキーム作りまで続きます。

 

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Q2.プロジェクトを進めるうえでこだわった点、大切にした想いなどは?

 

やるからには、地域で一番の商業施設にしたい。

それは売上規模とかではなくて、地域のみなさまの脳内検索で一番に名前があがる商業施設にするということ。そのためにどういう“中身”にすべきかを真剣に考え、落とし込んでいくのが私たちの仕事であり、こだわりの部分です。

つまりは、セノバブランドの構築ですね。

その延長線上で、地域との関わりも考える。「地域にとってどんな役割が果たせるだろう?」ということを考えていきました。
食品スーパーなど日常の暮らしのお手伝いをする役割も必要ですし、ハレの日のファッションやアミューズメントなど、“夢のある暮らし”とでも言いますか、非日常を提案していくことも求められる。もちろん、コミュニティ形成や情報発信の場としての役割も必要です。それらをバランスよく取り入れて、地域になくてはならない施設を創り上げていきたいという想いを持って仕事に臨みました。

 

Q3.プロジェクトを振り返って得たものは?

 

多岐にわたる仕事を通じて、スキル面でレベルアップできた部分もいろいろあるとは思いますが、やはり、大きな責任のある仕事に携わることができたという、かけがえのない経験そのものが自分自身にとっての一番の財産です。

本プロジェクトに参画する前は企画部門に6年ほど在籍しており、当時も新規事業の立ち上げなど十分責任ある仕事に携わっていましたが、新静岡再開発事業の投資額はそれらとは比べものになりません。

経済・社会情勢の変化や情報技術の進展などにより、個人消費のスタイルがどう変わるかもわからないし、静岡の街がどう変わっていくのかもわからない。それでも当社として街を盛り上げていかなればならない使命がある。だからこそ、情緒的な表現ですが、逆に腹を括って業務に邁進できたという部分もあります。まさに「絶対に負けられない戦い」の中で、高い意識を持って仕事をする時間は、本当にプライスレスな機会だったと思います。

自分自身にとってのもう一つの収穫は、チーム力の重要性を再認識できたことです。当社の力だけではモノ作りはできないというのは間違いなく、私たちがデベロッパーとして本プロジェクトにかける想いに共感してくださった皆様と、強い信頼関係のもと徹底的に議論した中で、それぞれの専門性を遺憾なく発揮していただき、チーム全体で一つの成果を生み出すよう導いていくというプロセスは、企業活動の全てに共通する成功要因であると、強く確信しています。

 

Q5.セノバが静岡の街にもたらしたものは?

 

まずは地元に新たな消費が生まれたこと。消費が生まれているということは、消費行動を通じて日々の暮らしや心が豊かになっている証拠だと解釈しています。また、静岡の中心市街地の活性化という気運も急激に高まってきたと思います。当社も、地元商店街の皆様はもとより、そのほかの商業施設とも手を組んで静岡の街を盛り上げていく、リーディングカンパニーになれたのではないでしょうか。それは社長を筆頭に、私たちが掛け声だけでなく本気で街づくりに取り組んでいるからだと思います。

 

終わりに

 

建物や街は、企業や店舗、人が入居して初めて、血が通い、動き出すのです。その動き出した建物や街を、何年、何十年と、生き生きと輝かせるための運営も、重要な仕事のひとつです。このように、空間をつくり、多くの人に喜びや感動を提供できるとともに、地図を塗り替えて世の中にカタチとして残る、これが総合デベロッパーの仕事であり、やりがいです。

 

※この記事は、2016年3月に取材したものです。記事中の内容や社員の所属部署・役職は取材時のものです。

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